【緊急特集】マスク生活によるニキビ肌に悩む方に試してほしいこと

ニキビ肌を克服した人だけが知っていること

14年ものあいだ、しつこいニキビと闘い続けた鶴岡悠美さん。ありとあらゆる対策を行った末、ついにニキビ肌を克服するにいたった理由とは?ニキビ肌に悩むすべての女性に贈りたい、正しい肌質改善方法をお伝えするロングインタビューです。
(取材・文/コスメニスト編集部)

第2回 マスク×ニキビ肌

マスク生活
ニキビ・肌荒れに悩む方に
試してほしいこと

コロナ禍における連日の長時間マスク着用により、口回りや顎のニキビ、頬の肌荒れなどに悩む女性が急増しています。 今回のテーマでは、マスクによってニキビができてしまう根本原因から、マスク生活の中でもニキビをできにくくする方法、鶴岡さん自身が実践されているマスク肌荒れ防止対策についてまで、くわしく教えてもらいました。

鶴岡悠美

正しい知識と正しい努力で、
14年間に及ぶ壮絶なニキビ肌との闘いに
勝利しました

鶴岡悠美Yumi Tsuruoka元コスメニストエディター/プランナー

大学在学時にストレスから肌荒れを起こし、以来14年ものあいだ深刻なニキビ肌に悩み続けた経験を持つ。皮膚科やメディカルエステ、数百を超える化粧品の試用など、あらゆるスキンケアを実践。前向きに肌と向き合い続けた結果、肌トラブルを克服することに成功した。

マスクの中は高温多湿状態。
当然、“皮膚常在菌バランス”もめちゃくちゃなんです。

早速なのですが、マスクをつけると
ニキビや肌荒れが起きやすくなってしまうのはなぜなんでしょうか。

それは、マスクの中に吐いた息が水蒸気となってこもって、蒸れちゃうからなんです。湿度が高いと汗と皮脂の分泌量が増えるので、 前回お話した皮膚常在菌 のバランスが思いきり崩れてしまう。それに湿度が高くなると毛穴も開くから、開いた毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、結果的にニキビができやすくなるんですね。
だから、「換気」が大事なんです。想像してみてもらいたいんですが、お部屋に湿気がこもってじめじめしていたら、すぐに窓を開けてお部屋の空気を入れ替えますよね。
それと同じ。こまめにマスクを外して、マスクの中の空気を入れ替えてあげることが大切です。

鶴岡悠美

でも、換気だけではNG。
高温多湿状態のマスクを外すと、マスクの中に貯まっていた水分が一気に蒸散します。そのときになんと、肌内の角質層の水分も一緒に蒸発しているんです。結果、肌の表面は皮脂や汗で湿っていても、内側は水分不足の乾燥状態。いわゆるインナードライ肌です。
夏、暑い屋外から冷房の効いた涼しい室内に入ると、汗が噴き出してきますよね。一気に冷えると肌の中の水分も出て行ってしまう。あれと同じ現象が、マスクを外すときにも起きているんです。

こんな風にマスクの中を悪環境のまま放っておくと、皮脂が過剰に分泌されたり、マスクの内側に雑菌が繁殖しやすくなったり、肌内部が慢性的な水分不足に陥ったり……。すると皮膚常在菌のバランスが崩れ、肌はアルカリ性に傾き、様々な肌トラブルとなって表れてしまうようになります。

毎日、マスクの中は大変なことになっていたんですね……。

はい。そしてもうひとつ肌トラブルの原因になるのは、摩擦。
とくに不織布マスクを日常使いしている方は要注意です。頬まわりに触れるマスクのフチの硬い部分、あそこが肌にあたり続けることで、肌が擦れて乾燥したり、かぶれて湿疹を起こしたりするケースもありますよ。
肌に優しい生地のマスクを選ぶことも、外部刺激を減らして肌トラブルを予防するのに重要なポイントです。

美肌菌(表皮ブドウ球菌)や日和見菌(アクネ菌)が
喜ぶ肌環境づくりが肝心です。

マスクが原因のニキビ肌を予防するためには、
具体的にどんな対策を行えばよいですか?

まず、マスクを外していい場所ではできる限り外して過ごすこと。もちろん、感染対策は徹底する必要がありますし、周囲の方の迷惑になってもいけないので、外す場所の配慮は必要ですが。ニキビや肌トラブルを防ぐためには、根本原因であるマスクをつけないことが一番です。

とは言っても、それが難しいから困っているわけですよね。であれば、せめて空気をこまめに入れ替える。個室トイレや周りに人がいない戸外などでは意識してマスクを外し、「換気」するようにしてください。
また、マスクの中の雑菌の繁殖を少しでも抑制する方法として、1日の中で定期的にマスクを交換することもおすすめです。不織布マスクなら、湿りが気になってきたら交換タイミング。 ただ、そこまでするのは面倒であれば、顔とマスクの間にガーゼを一枚入れる、という対策もあります。ガーゼを挟むことでマスク内の蒸れを少し解消できますし、ガーゼなら定期交換もしやすいので。私も外出時には替えのガーゼを持ち歩いています。

鶴岡悠美
鶴岡悠美

さっき、「換気だけではNGです」とお話したのですが、じゃあ何をすれば良いかというと、お肌に水分を補給してあげること。

まずマスクを外したら、余分な皮脂をティッシュオフしてください。余計な油分をそのままにしておくと、皮膚常在菌のひとつである“日和見菌”ことアクネ菌が暴走を始めちゃうからです。アクネ菌の暴走はニキビ発生の原因に……。
軽くオフしたあとは、普段使用している化粧水をマスクで隠れる部分の肌につけるだけ。軽めのメイクならメイクの上から塗布してもOKです。普段しっかりめのメイクをされている方も、マスクで隠れる範囲だけは薄化粧にしたほうがいいと思います。

私も常日頃から、普段愛用している化粧水をミニボトルに入れて持ち歩いています。トイレに立ち寄ったときは必ずマスクを一度外して余分な皮脂をティッシュオフし、蒸発してしまった水分を補充するようにしていますね。
ちなみに私はジュレタイプの化粧水を使用しているので、直接肌に乗せても垂れてこないんですけど、化粧水が垂れちゃうのが気になる場合は、霧状で出るスプレータイプのボトルを選ぶか、コットンに染み込ませて塗布するのがいいと思います。

鶴岡悠美
鶴岡悠美
なるほど。
ちなみに鶴岡さんが普段使用されているマスクはどんなマスクですか?

私が使用しているマスクは、馴染みの洋服屋さんで購入したものです。
実は私も新型コロナウイルス感染症が流行し始めてマスク生活がスタートした頃、市販の不織布マスクをつけていたら湿疹が出ちゃって。ニキビじゃないんですけど、肌全体が赤くなってしまったんです。マスクが肌に触れている部分全体がガサガサするし、ピリピリ痛いし、「これは美肌菌(表皮ブドウ球菌)や日和見菌(アクネ菌)たちの活性バランスが乱れてるな」と危機を感じました。

そこで、マスクを替えたんです。具体的には、肌に触れたときに心地よいと感じる生地のマスクを探しました。そして、私がよく服を購入する洋服屋さんが販売していた、そのお店の服と同じ生地を使って作られたマスクを選びました。自分が普段着用していて心地よく感じる服と同じ生地なら、肌もストレスを感じないだろうと思って。結果的にその選択は正解で、マスクを替えると、気になっていた湿疹は治まっていきました。

鶴岡悠美

マスクをつけるようになってからニキビや肌トラブルが絶えない方は、もしかしたら普段使用されているマスクが合っていないのかもしれません。
不織布マスクのチクチクした肌触りやウレタンマスク独特のにおいなど、何かしら違和感を感じている方は、自分自身の肌や心がストレスを感じないマスクを探してみてくださいね。

鶴岡悠美

騙されたと思って試してみてほしいのは……
「一度、全部止めてみてください」ということ。

いろいろ対策していても、
やっぱりニキビが出来てしまうことはありますよね。
それでも今は、毎日一日中マスクをつけなくてはいけない……。
ニキビ肌でもマスクをつける必要がある中で、
気を付けるべきポイントを教えてください。

それは、「ケアを頑張りすぎないこと」。
ニキビができると、早く治したくてスキンケアや洗顔を頑張りすぎちゃう方が多い。私もまさにそうでした。肌のテカリやベタつきが気になって、皮脂をしっかり落とさないと!という焦りから、洗浄力の高いクレンジングで丁寧に洗顔したり、何種類ものスキンケアアイテムを重ね使いしたり。でも、今となって思うのは、「それ、全部やりすぎだよ!」ということなんです。

まずはじめに、さっぱり落とそうとしすぎる洗顔。最初にココから見直してみましょう。必要以上の“洗剤”でおこなう洗顔は、私たちの肌をきれいにしてくれる皮膚常在菌の美肌菌を減らしてしまう行為。美肌菌が減ってしまうと、肌はどんどんアルカリ性に傾いて、悪玉菌である黄色ブドウ球菌たちが好き放題暴れまわる無法地帯になってしまいます。
美肌菌たちのエネルギー源は皮脂や汗。つまり、肌のテカリが気になるからと言って“落としすぎ”の洗顔を毎日繰り返してしまうと、美肌菌はエサとなる皮脂や汗を食べることができず、一向に増えないままなのです。だからまずは、洗顔を見直してみてください。ちなみに私は、朝洗顔は水のみで十分だと考えています。

鶴岡悠美

何をしても治らない。一度消えてもすぐにまた新しいニキビが出来てしまう。めげそうになっちゃいますよね。私も何度もくじけそうになりました。そんな心境の時、騙されたと思って試してみてほしいのは……「一度、全部止めてみてください」ということ。
正直、勇気がいると思います。でも、そこをぐっと頑張って、全部止めてみる。すると、意外なほど肌の調子が良くなることがあるんです。

また、コロナウイルスの影響で、働き方が変わったり外出を控えたり、生活サイクルが不規則になった人も多いと思います。こうした睡眠サイクルの乱れや慣れない生活によるフラストレーションの蓄積も、皮膚常在菌のバランスを不安定にする要因のひとつ。
正常な状態の美肌菌たちは、夜は修復のためにお休みモード、昼は肌を守るためのバリア(皮脂膜)づくりモードで活発に活動しています。ですがこれが逆転すると、肌はとても無防備になり、日中の紫外線や埃などの外部刺激からも肌を守れなくなって荒れていきます。
やはり脳をきちんと休ませることは、肌も身体も休ませることにつながりますので、目の前のマスク対策と併せて、日々少しでもリラックスする時間を摂ることを意識してみてくださいね!

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"最近、急に日差しが強くなり、息子と外出して日光を沢山浴びてしまったと感じても、しっかりこのCセラムプレミアムでケアするとちょっとほてって赤くなった肌が治まり、翌朝にはいつもの肌色に戻っているので、シミになるのを防いでくれているなあと感じます。 ピュアビタミンC はシワだけではなく、シミや黒ずみにもアプローチしてくくれるので、一年で一番紫外線が気になるこの時期に、シミを作らず、シワを深くせず、小鼻の毛穴も黒ずみもケアしてくれるので心強いなと思います。 使い続けることで、シミやシワなどのトラブルが起きにくい肌にしてくれる美容液だと思います。以外に頬周りの毛穴にも効いていて、毛穴の目立ち、肌のごわつきが目立たなくなってきました!"

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