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【緊急特集】「肌質改善×ニキビ肌」成功者が語る “これがよかった”美肌ルール
14年ものあいだ、しつこいニキビと闘い続けた鶴岡悠美さん。ありとあらゆる対策を行った末、ついにニキビ肌を克服するにいたった理由とは?ニキビ肌に悩むすべての女性に贈りたい、正しい肌質改善方法をお伝えするロングインタビューです。
(取材・文/コスメニスト編集部)
第1回 肌質改善×ニキビ肌
14年もののニキビ肌が
変わった理由と方法、
全部教えます
繰り返す大人ニキビや慢性的な肌トラブル。皮膚科に通っても改善できず、藁にもすがる思いの方も多くいらっしゃると思います。同じく、長いあいだニキビに悩み続けてきたコスメニストの元エディター・鶴岡さん。ですが、久々の再開の場になめらかな美肌となって現れた彼女を見て、編集部一同は驚きを隠せませんでした。どうやってニキビ肌を克服したのか、具体的な肌質改善方法について特別に教えてもらいました。
正しい知識と正しい努力で、
14年間に及ぶ壮絶なニキビ肌との闘いに
勝利しました
- 鶴岡悠美Yumi Tsuruoka元コスメニストエディター/プランナー
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大学在学時にストレスから肌荒れを起こし、以来14年ものあいだ深刻なニキビ肌に悩み続けた経験を持つ。皮膚科やメディカルエステ、数百を超える化粧品の試用など、あらゆるスキンケアを実践。前向きに肌と向き合い続けた結果、肌トラブルを克服することに成功した。
強いストレスが原因で、肌に最初の異変が起きたのは大学3年生のとき。
ある日ふと鏡を見たら、両頬が紫に変色していたんです。
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まずはじめに、鶴岡さんが肌荒れに悩むことになった経緯について
教えてください。 -
私が肌荒れと戦うことになったきっかけは明白で。大学3年生のときに謝恩会の幹事を任され、奮闘していたときです。頑張りすぎる性格だから、寝る間も惜しむほど必死に準備していたんですけど、知らず知らずのうちに疲れが蓄積していたんでしょうね。同時に人間関係でもいろいろとトラブルが起きてしまって、心身ともにストレスはピークに達していました。
肌に最初の異変が起きたのはその頃。謝恩会の打ち合わせが始まる前にお手洗いへ行って鏡を見たら、なんと頬が紫色に変色していたんです!たぶんチアノーゼを起こしたんだと思うんですが、さすがに驚きました。
でも一番の衝撃は、なんとか謝恩会を無事に開催し終え、ほっと一息ついた日のこと。ふと自分の顔に違和感を感じて触ったら、手触りがおかしい……。肌の下にゴツゴツした異物があって、軽く押すと痛みが走るんです。「えっ?何コレ!」とびっくりしましたし、ショックでした。
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それはショックを受けますよね……。
肌の異変に気付いたあとはどんな行動を取られたのですか? -
もう、すぐに美容皮膚科に飛んでいきました。
美容皮膚科では、溜まったコメドと膿をレーザーで排出する、という治療を行いました。火山のように赤く膨れ上がったニキビたちに保冷剤を当ててキューッと冷やしてから、レーザーでニキビの奥に針よりも細い穴を開けて中を押し出すんですけど、これをすると顔中にかさぶたが20個くらいできるんです。この治療を1週間に1回のペースで通って受けていました。やってもやってもまた新たなニキビが噴き出してくるので、終わりがなくて。
結局大学4年生の終わりまでずっと通院し続けていました。皮膚科での治療とは別に、自分でもニキビに効果があると謳われているスキンケアアイテムをいろいろと試していました。中には使うだけで顔中ヒリヒリ痛みが出るものもあり、今考えれば完全に逆効果なんですが、そのときは治したい一心。自分の顔を見るのが嫌で、精神的にもかなりつらかったですね。
- 肌トラブルが収まらないまま、社会人になって上京されたんですね。
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はい。社会人となった私は、とことんやり抜かなくては気が済まない性質から、またしてもがむしゃらな日々を送っていました。仕事はすごく楽しかったんですけど、ほとんど休みなく働いていた私の身体は「お願いだから休んでくれ」って悲鳴を上げていたんでしょうね。結果、“心身の負荷はすべて肌に出ていた”といっても過言じゃないくらい、社会人になっても肌トラブルは絶えませんでした。
とはいえ、肌質改善のために何もしなかったわけではなく、美容業界に携わる仕事柄、数百を超えるスキンケア化粧品を試しましたし、美容皮膚科やメディカルエステのニキビケアコースにも通いました。でも何をやっても、何年たっても、肌の不調をコントロールできない。
心が折れかけたときでした。私の肌を救うきっかけとなる運命の出会いを果たしたんです。
皮脂の出すぎで一年中テカテカ光っていた肌を救う答えが、
まさか「皮脂を残すこと」だったなんて……。
- 運命の出会い!気になります!それは何ですか?
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それはね、クレンジングです。
ありとあらゆるスキンケア化粧品を試しても一向に肌質は改善せず、思い悩んだ私は「だったら自分の肌にべストマッチな化粧品を作ってしまおう」と考えたんです。それでまず初めにクレンジングを作ろうと。理由は、これまでひとつもリピートできるクレンジングに出会えてこなかったから。さっそく「ここだ!」と思った三重県の製造会社さんにご相談して、一緒にクレンジングの開発を進めることになったんですが、その製造会社の方から「敏感肌で肌荒れしているんだったら、クレンジングはクリームが良いですよ」と強くお勧めされたんです。正直、クレンジングクリームは私がこれまで避けてきたアイテムでした。クリームで洗っても皮脂が残っている感覚があり、ニキビ肌には大敵だと思っていたんです。
でも、製造会社の方に「だまされたと思って!」と押し切られた試作品のクレンジングクリームを使い始めて2週間が経過した頃でした。メイク直しのために立ち寄った化粧室の鏡に映った自分を見て「あれ?」と思ったんです。肌がテカテカしてない……って。いつもなら小鼻のくぼみを触るとすくえそうなくらい皮脂が出ているのに。
そのときに、これまで犯してきた自分の大きなあやまちに気づいたんです。テカりをどうにかしなくちゃ、さっぱりさせなきゃとケアしすぎて、肌に必要な皮脂まで落としすぎていたんだ。皮脂は肌を守ろうとしてくれているのに、それを私が落としてばかりいるから、過剰に分泌されていたんだ、と。
新宿駅の化粧室で、しばらく放心していたかもしれません。
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それほど衝撃的な気づきだったのですね。
それから肌はどうなりましたか? -
本当にすごいもので、このときを境に肌荒れが止まりました。皮脂の出すぎで年中テカテカ光っていた私の肌を救う答えが、まさか「皮脂を残すクレンジング」だなんて……。でもこのスキンケアによって、私の肌は劇的に変わっていき、しっとりした質感の健康的な肌に戻ることができたんです。
このことがきっかけで「皮脂がないと肌は荒れる」ということを知った私は、それってどういうメカニズムなんだろう?と調べ始めました。そして“皮膚常在菌”の存在にたどり着いたんです。
「皮膚常在菌」の働きやバランスを意識すれば、
肌が喜ぶスキンケアができるようになる。
- 皮膚常在菌とは何ですか?
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肌の上に常在して様々な働きをする菌たちのことで、代表的な菌は3種類います。
1つめは表皮ブドウ球菌。この子たちは皮脂や汗をエサにして、保湿成分であるグリセリンや脂肪酸をつくり出します。この働きにより肌はしっとり。さらにこのときに出来るうるおいベール(皮脂膜)によって肌を弱酸性に保ち、病原菌の侵入や外的刺激を防ぐバリア機能も果たしてくれるんです。これらの働きから“美肌菌”とも呼ばれる善玉菌ですね。
2つめは黄色ブドウ球菌。この子たちは、美肌菌たちが皮脂膜をつくって元気に働いているときにはおとなしくしているのですが、美肌菌が減って肌がアルカリ性に傾くと増殖!とたんに肌荒れや皮膚炎など、肌への悪の限りを尽くし始めます……。これらの働きから“悪玉菌”と呼ばれています。
3つめは、毛穴や皮脂腺に存在するアクネ菌。普段は皮脂をエサにして脂肪酸やプロピオン酸を作り出し、肌を弱酸性に保ったり、悪玉菌が増えるのを抑えてくれたりするんですが、ひとたび美肌菌と悪玉菌のバランスが崩れ、肌がアルカリ性に傾きだすと、ニキビの原因になるなどの悪さを始めます。その立ち振る舞いから“日和見菌”とも言われる、ちょっと厄介な存在ですね。
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そんな存在が私たちの肌表面には棲んでいるんですね!
中でも“美肌菌”を元気に活動させてやることが大事な気がしました。 -
はい、そのとおりです!
美肌菌を育てるには、美肌菌のエサである皮脂や汗を落としすぎないこと。それに、過剰なスキンケアによって美肌菌自体を減らしてしまわないことが大事です。
美肌菌が減ってしまうと肌がアルカリ性に傾き、せっかく美肌菌たちがつくってくれた皮脂膜もバリア機能がなくなって、悪玉菌である黄色ブドウ球菌の他、細菌までもが肌に入ってきてしまいます。ちなみに私は皮膚常在菌バランスを意識するようになってから、朝の泡洗顔も一切やめました!だって、 わざわざ“洗剤”を使ってまで落とさなきゃいけない汚れなんて、寝ている間につかないでしょう。せいぜい細かなホコリやゴミくらい。それなら水で落ちますもん。
美肌菌を殺してしまったり、美肌菌のエサになる皮脂を取りすぎてしまうことのほうが危険です。
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確かに……!知らず知らずのうちに“やりすぎケア”をして、
美肌菌が棲みづらい肌環境にしてしまっていたかも……。
今日から気をつけます。 -
でもね、美肌菌の減少は「皮脂の落としすぎ」だけが原因じゃなくて。もうひとつ大きな原因になるのが、「ストレス」。
私自身もそうでしたし、ニキビに悩む多くの女性のお話を聞いていく中でも、肌荒れの根本を探ると心的ストレスが大きな原因であることが多々あるんです。心に受けている負荷が肌を慢性的なアルカリ性に傾けてしまい、結果的に様々な肌トラブルとして現れるんですね。
もしも、肌荒れがなかなか改善しない、しょっちゅうニキビを繰り返してしまう、という場合、スキンケアの見直しだけでなく、いま自分が感じているストレスが何かを見つめ、そのストレスを取り除く方法を考えることもすごく大切ですよ。
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ありがとうございます。それでは今回のテーマの最後に、
現在ニキビ肌で悩まれている方たちにアドバイスをお願いします。 -
今、つらいニキビ肌に悩んでいる方は「一生このままの肌かもしれない」と先行きが見えない真っ暗な気持ちになることもあるかと思います。私も、何をしても肌荒れが止まらなかったとき、どうしようもない不安に駆られることがありました。でもそんなときにいつも思うようにしていたのは、「生まれたときは誰もがすべすべ、ふっくら、キメの細かい肌だったんだ。私の皮膚の細胞は死んでない、生きているから、必ず綺麗な肌に戻れる!」ということ。
皮膚が壊死しているわけではありません。ニキビが起こるのも、細胞が生きている証拠です。だから自分の肌は必ず綺麗だったあの頃に戻れる!と信じて行動してみて欲しいなと思います。